うら若い魔導師見習
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うら若い魔導師見習
凍てつく夜空に美しい歌声が響き渡る。冴え渡る月光のように澄み切ったソプラノと、柔らかなぬくもりを与えてくれる焚き火のように優しいアルト。二つの声が重なり離れ、美しい旋律を奏でながら再び重なってゆく――――――。
その二つの声の主は、うら若い魔導師見習いの姉妹だった。身の丈ほどもある長い髪の少女は月光のソプラノを、そして艶めく紅い髪の乙女は静かに燃える熾のアルトを紡いでいた。そして、この世のものとは思えぬ妙なる調べを聞いているのは奏国第二師団、通称青龍隊の兵士達である。過酷な行軍で疲れきった身体に染み込むその歌声は、兵士達の疲れを癒していく。そしてその『癒やし』は比喩ではなく、紛れも無い現実だった。
ミクの声は癒しの魔法そのものである。たちの悪い流行病に冒され、村全体が全滅するかもしれないといった危機を、ミクのこの歌声だけで防いだ実績は数知れず。そんなミクにとって一日の行軍による疲れを癒やすことなど、実のところ鼻歌だけでもで充分できる。
だが、元々歌うことが大好きなミクである。進軍から三日、手抜き同然の鼻歌だけでは飽きたらず、メイコを巻き込んで歌い始めたのだ。
それはもしかしたら自分自身を癒やすための歌だったのかもしれない。異国の兵士に連れられて、祖国を離れていかなければならない寂しさだけはどうすることも出来ないからだ。そんなミクとメイコの周囲にはいつの間にか兵士達が集い、気がつけば小さな演奏会になっていたのである。
兵士を癒やし、己を慰める清らかな歌声は更なる盛り上がりを見せた後、静かに終わった。すると一瞬の静寂の後、割れんばかりの拍手喝采が沸き上がったのである。California Fitness 教練 California Fitness 教練 California Fitness 教練 California Fitness 教練 California Fitness 教練 California Fitness 教練 California Fitness 教練 California Fitness 教練 California Fitness 教練 California Fitness 教練
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